【至高の営地を巡る。“東北編”】その5

一輪駆動

2019年08月26日 15:36





もう1組が来訪され、設営を始めた。

トイレの帰りに何となく眺めてみると、クルマは近くになく、キャリーカートも見当たらない。

気になって声をかけてみた。

見た感じ、26〜7歳の男性。

Ryutaとの出会いの瞬間である。












荷物は手運びですか?

「駐車場からコレで来ました!」

何とキャスター付きのスーツケースがテント内に。

NatureHikeの白い幕が、持ち主によく似合っている。

なかなか面白い若者だと感じ、もし良ければ後で来るかい?と投げかけた。


















すぐさま来訪し、サイトを凝視している。

彼は気になるのか、DDタープで作った秘密基地
を繁々と眺めていた。

「これはDDですか?」

聞くと、今日がソロキャンプデビューとの事。

youtubeを見まくって勉強しているらしい。

おいおい、それなら1人のまったりした時間を楽しみたいだろうと思い、ソロも良し、ソロソロでも良しと選択肢を投げかけた。

彼は二つ返事でお邪魔させてくださいと言う。

年齢を聞いたらびっくり。

なんと20歳であると。












そうして15:00から宴は始まり、キャンプ歴や大学生活、身の上話を楽しんだ。

前編で人見知りと書かなかったか?

声をかけられる相手というのは、こちらからそのオーラを感じ取れるものだ。

つまり彼は第一印象からそうだったという事。










彼の父が私の8歳下。

彼自身は私の33年下。

そこからはRyutaと呼ばせてもらう事にした。

生い立ちの大変さに胸は締め付けられ、本をいっぱい読んでいる事や、2時間かけて学校に通っている事、出生時のお世話になった医師や幼少時の先生と未だに季節の便りを欠かしていない事。

それらを聞くと、出会った当初、Ryutaを26〜7歳ではないかと判断したのに理由がいった。

これほどに19歳で老成している若者も少ないだろう。
























グルキャンはよくやっていて、ソロは初めてと言うRyuta。

謙虚でものを知っていて、礼儀正しくかつもの喜びをする時は、年齢なりに戻る。

不思議な魅力を持った若者だった。























営地に恵まれ、我が子くらいの若者との縁をいただき、ここ4日間曇りか小雨続きの営地巡りで初めて出会った強烈な木漏れ日。










次に欲しいギアは何かな⁉︎

「DDタープとハリケーンランタンです!」

彼も私同様、沼にハマっていくのだろう。












延々と喋り尽くし、各々のサイトに戻った。

Ryutaはまだ元気に酎ハイ3本も開けてしまったらしいが、こちらはダウン。

星空はまた延期になってしまった。



























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